経験者が語る!医局秘書の仕事内容を、実体験をもとに細かく解説!
私は都内の有名大学病院に医局秘書として、約5年間勤務していました。
それまでの会社員から秘書へと転職をしたのですが、これが大正解!ともいえるほどに、毎日楽しい日々を過ごすことができました。
そこで今回は実際に5年間勤務した経験をもとに、医局秘書の仕事内容についてまとめてみました。
もちろんこれは病院や教授などの方針によっても異なるものであると思いますが、個人的な見解や体感をご理解いただいた上で、参考にしていただけたら幸いです。
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教授の方針が原則
医局秘書の仕事内容というものは、実際に働いた経験を通して感じたことは、基本的に教授の方針に基づいたものが原則となります。
もっとざっくりというと、クセのある教授だったりするとやや面倒な仕事を与えられたりすることもあるので、まさに教授次第と言えるのです。
これはまさに運次第と言えるのですが、私の勤務していた科の教授はちょっと難しい性格の持ち主で、医局秘書にバンバン仕事をふってくるタイプでした。
その分やる仕事も多かったですが、手に負えないほどというわけではなかったので、いつも仕事には余裕を持って取り組むようにしていました。
ちなみに一人で何でもこなすタイプ、もしくは一人でこなしたいタイプの教授であれば、わりと仕事がラクだと感じることが多いようで、実際に私が働いていた病院で他の科の秘書がそう話していました。
電話応対
医局にかかってくる電話や内線などに応対も秘書の重要な仕事の一つです。
一般の患者さんから電話がくることはほとんどないので、基本的に業者や関連病院の医師などがほとんどになります。
つまり電話をかけてくる人は基本的に医局に関係する方が大半なので、一般人から電話がほとんどありません。
前職は一般人からかかってくる電話応対をしていたので、関係者しかない電話はなんてマナーのある人が多いのだろうと、秘書になりたてのころはとても驚きました。
ただその分関連病院の偉い医師などからの電話もあり、電話応対には失礼のないように細心の注意を払っていました。
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出張の手配
医局秘書の主な仕事の一つとして、学会出張の手配があります。
その科に所属する医局員(医師)の学会出張の手配や精算業務などをします。
手配といっても医局員によって予算が異なるので、エコノミーなのかビジネスなのか、飛行機で行きたいのか新幹線で行きたいのかなど、細かい要望が異なるので、一人ひとりに確認しながら手配をしていきます。
インターネットから代理で予約することもあれば、旅行代理店経由で予約をしたりと、それぞれの医局員のニーズにあった手配をします。
また大きな仕事の一つが精算業務です。学会から帰ってきたら医局員から交通費や学会参加費の領収書をすべて回収して、一円単位まですべて細かく計算をします。
中には領収書をなくしたり、飛行機の半券を紛失したり・・・というような医局員もいるので、そんなときに航空会社に再発行の依頼をしたりというような細かい仕事も原則秘書が行います。
医局・医局員が必要なものの管理
医局に必要なものを在庫を確認しながら、管理するのも医局秘書の仕事です。
プリンターの紙や文房具などはもちろん、医局のコーヒーや冷蔵庫の中の飲み物などをすべて医局秘書が管理します。
また意外と多いのが、急な依頼です。例えば明日までにUSBが欲しい、明日の研究に使いたいからこの書籍が欲しい、明日の学会に使うパソコンソフトが欲しいなど、急な依頼も非常に多いです。
しかし基本的に医局秘書は立場上、医師の依頼を断ることはできないので、何とかして手に入れるのが仕事です。
大学の生協で購入できなければ、時には電車に乗って大きな本屋まで行って購入したりすることもありました。
また明日これを学会で発表するから、100部印刷して欲しいと言われ、印刷業者まで駆け込んだこともありました。
私が勤務していた科の先生方は非常にいい先生が多く、医師たちは非常に激務な仕事であることを間近で見ているので、買いに行きたくても行けない、インターネットで買いたくてもそんな暇すらもない状況を常に見てきました。
秘書としても、何とかして必要なものを手にいれてあげたい、急な依頼にも対応できるように、他の仕事はいつも余裕を持って取り組むようにしていました。
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スケジュール管理
教授には医局秘書とは別に教授秘書がいるので、医局秘書は医局員たちのスケジュール管理も行います。
医局員が20名いる科もいれば、大きい科だと50名ほどいる科もあるので、その場合は医局秘書が2.3人で担当を分けて管理する場合もあります。
院内のPHSやメールなどに大事な打ち合わせや、アポイントの開始時間を連絡したりします。
重要な会合や、偉い方などとのアポイントなどもあるので、スケジュール管理のミスは相手がいることなので、非常に神経を使いますが、日々のノーマルな仕事の一つでもあります。
その他雑用多数!
秘書の仕事をしていて難しいなと感じたことは、ここまでが仕事!という明確な線引きがなく、また相手が医師なので立場上断れないことが多いのです。
例えば個人的なパソコンが調子悪いので業者に修理を依頼して欲しい、個人的な振込が間に合わないのでATMで振り込みに行って欲しい、院内のPHSが故障したから直しに行って欲しい、明日重役とのアポイントがあるので持っていく手土産を買ってきて欲しい、名刺を作りたいので業者を探して欲しいなどなど、雑用が非常に多いことも秘書の仕事の特徴の一つです。
つまりプライベートなことと、仕事に関することと、その線引きがはっきりないので雑務が多数あるのです。
今日中にお願い!と言われることも少なくはないので、他の仕事を後回しで頼まれた雑用に対応することも多々ありますが、難しい内容の仕事はないので、そういう意味では秘書の仕事はラクともいえるでしょう。
まとめ
秘書の仕事に向いている人は、5年間続けて感じたことは「気の利く人」だと思います。
激務な医師が相手だからこそ、依頼されたことに対して「YES」と言える笑顔の絶えない人が医師からも好まれ、周囲から評判のよい秘書になるのだなと感じました。
仕事内容にさほど難しいスキルなどは要求されない代わりに、医師を尊重して実直に仕事に取り組む姿勢こそが秘書とした周囲から愛され長く働ける秘訣だと思っています。
※記事内容はあくまでも個人的な見解、体験になりますので、予めご了承ください。
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